マンハッタン

 

 しっくりこないところが一箇所ある。アイザック(ウディ・アレン)がトレーシー(マリエル・ヘミングウェイ)と別れてメリー(ダイアン・キートン)と付き合うところだ。トレーシーと別れるのが17歳の少女の将来を考えてのことで、本当は愛してるのだとしたら、別れたあとに誰とも付き合ってはならない。少なくとも日本映画ではそれがセオリーだ。そうしておれば、「やっぱり愛してるんだ」ってラストのシーンが感動的になる。

評価。「映画を見た時間を損した」か「映画を見た時間は充実していた」か、どちらか選ばないといけないとすれば、はっきり後者。