シンクロニシティ

夕方、車を運転しながらFMを聴いていると、地元局の番組のなかで坂田利夫(アホの坂田)がインタビューを受けていて、お葬式のとき「ご愁傷様」と言うところを「ごちそうさま」と言いまちがえたエピソードを話してた。まあ、オチを言う前にネタがわれてしまうベタな話ではあるけrど、さっき、yorimoのなかの「日本人の知らない日本語」っていう4コママンガを読んだら、おんなじネタだった。
それは単なる偶然なんだけど、僕は車に乗る機会は少ないし、車に乗っている以外でラジオを聴くことはない。yorimoは川上未映子のエッセイ「発光地帯」以外の記事は読んだことはなくて、今日たまたま「日本人の知らない日本語」を初めて開いてみた。それなのに同じネタを同じ日に見聞きするなんて、奇跡と呼べるほど珍しいことではないにしろ、また、村上春樹がアメリカのレコード店で『10 to 4』を買って店を出る際、入り口から入ってきたお客に「いま何時?」って訊かれた村上春樹が、時計をみて「10 to 4(4時10分前)」って答えたときのような鮮やかさもないけれど、僕はこの程度のちょっとした偶然って割と頻繁に遭っているんである。
2日前にも、職場で「すーすーすっ」って知ってるかという話題になり、僕が熊本弁だと主張したら熊本出身の先輩が標準語だと主張したことがあった。その日、家で小説(絲山秋子の文庫だったか)を読んでると、「すうすうする」という文章が出てきた。
そんな同時性によく遭遇するからといって、それでなにか得をしたり感動したりするような特別なことは何もない。ただ、偶然のひと言で片付けるにしてはちょっと頻度が多すぎる気がするのである。だからなんだというわけでもない。