冷たい方程式

冷たい方程式 (ハヤカワ文庫SF)

冷たい方程式 (ハヤカワ文庫SF)

9作載った短編集。表題作はあとの楽しみに残して、一番目の「徘徊許可証」から読む。9作あったら、とりあえず最初の作品で読者の関心を掴まえようとするはず。出来のよくないのは3,4番目とかに置くだろう。つまり、一番目に外れはないと思ったら、これが大外れだった。

2番目、3番目を読む気になれず、表題作の「冷たい方程式」を読む。最初からそういう、しんみりした作品だって知ってたらまだよかったんだろうけど、きっと、最後にどんでん返しがあるだろうと読み進めていたら、最後までオチのないタイプの話でした。オチが詰まらないんじゃなくて、オチのない純文学みたいな作り方の作品です。