キャプテンサンダーボルト
どんどん読める、読むのが楽しいこんな小説を、ときどきは読みたい。
レディ・ジョーカー
力作であるのは間違いない。競馬、旋盤、新聞社、大企業、警察、株。これらのことに詳しくなければこの小説は書けない。「お仕事小説」5、6冊分の知識、あるいは取材が必要な力業である。
「おもしろい」の前に、その力業に対する「スゴイ」がある。
長澤まさみ・上野樹里・榮倉奈々
誰が誰かよく分からなくなる3人。
友だちのうちはどこ?
ジャンル的には「面白い映画」というより「いい映画」であり、感想は「まあ、いい映画だね」である。
焼肉ドラゴン
面白くはあったが、「これ観てなかったら後悔してた」と思うほどのこともなく、つまりは「時間潰し」以上「感動」未満。父親役は良かったと思う。
田口淳之介土下座
いったい誰に向けて土下座したのだろう。
そんな姿を見て喜ぶ人間に見せる必要も意味もないのに。
カササギ殺人事件
ひどい。ひどすぎる。
逆説的な褒め言葉ではなく、ほんとうにこの作品はひどい。
帯に「全制覇第1位 4冠」なんて書いてあるけど、これはもしかすると、「ワースト1位」のほうかと嫌味を言いたくなるほどである。
作中作品である「アラン・コンウェイ」名の「カササギ殺人事件」の表紙をめくると、<アティカス・ピュント>シリーズ既刊という設定の8つの作品名が並ぶ。見た瞬間、違和感にとらわれ、数秒後には、頭の字を縦読みすれば「アナグラム解ける」であることに気づく。もうこれだけで、底の浅い作品だと思う。
と書いてしまえば、「そんなところにすぐ気づくオレって、すごいっしょ」と偉ぶってるようだが、自慢したい気は少しはあっても、疑い深いミステリーの読者は結構気づいたと思う。
これからこの作品のひどいところをいくつか実例を挙げる予定だったけど、今から歯医者に行かなければならないので、ここで終わる。
どこがひどいか確かめるために本作を読むことはお勧めしない。