嗤う分身

 

嗤う分身 [DVD]

嗤う分身 [DVD]

 

 40年前に40年後の世界を想像して、誇張しつつも、ありうる社会を映像にしたような映画。だから、懐かしいようで未来感のあふれる機械たちが映っている。これが30年前に30年後の世界を想像していたら現在との違いがなくて面白みが出ず、50年前に50年後を想像していたら現在と比べてリアリティがない世界を描いていただろう。

ストーリーは単純。ありがちと言えばありがち。この映画はレトロでシュールな映像を楽しめばよいのである。そして、2役を演じたジェシー・アイゼンバーグは見事である。日本でこの手の映画を作れば、おそらくアイドルっぽい子が主演することになると思うが、本物の役者が演じる本物の映画とは見比べようのないものができていたに違いない。