舟を編む

 

舟を編む (光文社文庫)

舟を編む (光文社文庫)

 

 甘ったるい少女マンガみたいな小説だと思って読み終えて、解説を見れば、女性誌『CLASSY.』(読んだことはない)に連載していた作品とのことで、そう言われてみれば、女性誌に載せたらウケそうな、軽くて屈託がなくて、いかにも「ちょっと元気にさせてくれる」と読者であるおねえちゃんたちが感想を言いそうな小説である。

と、嫌味っぽく言ってしまったが、「2012年本屋大賞第1位」「累計100万部突破」という文庫の帯の惹句にダマされて買った、というのは言い過ぎにしろ、本屋大賞1位ってこんなもん?と不満に思うところはある。

ただ、三浦しもんにウラミがあるわけではない。『まほろ駅前多田便利軒』や『神去なあなあ日常』がとても面白い作品だったので、それに比べたらおちるな、というだけのことで、『舟を編む』はとても楽しく読める作品です。