負の連鎖

親が貧乏だと子どもの教育に金をかけることができず、子どもは低学歴のまま条件の悪い就職をし、親と同様に貧乏になる。そして、子どもの子どもも同じように貧乏になる。これが、いわゆる「負の連鎖」である。

この説明が間違っているとは思わないが、この言い方は、「貧乏な家庭の子どもも、良好な教育環境さえ与えれば、優秀な人間に育ち、経済的に報われる」という意味を含ませていると感じる。

でも、それは、ちょっと違うと僕は思う。声高に言うと叩かれだろうが、おそらく誰もが薄々感じている真実は別にあるのではないだろうか。

それは、貧乏な人は、そもそも経済的に成功する能力なり性格が欠けていて、その遺伝子を受け継いだ子どもは、仮に優良な教育環境で育ったとしても、やはり経済的に成功する能力や性格は育まれないのではないだろうかということである。

つまり、背の高い人の子がおおむね背が高いように、足の速い人の子がおおむね足が速いように、頭の悪い人の子は、(もちろん例外はあるにしろ)おおむね頭が悪いのが当たり前だと思う。そして、そういう人は経済的に成功することが少ないのも、確率的に言えば間違っていないと思う。

こういう主張をすると、きっと、「偏見」とか「差別」とか責められると思う。でも、生物学的に間違っていないと僕は思う。自分が子どもを持ってみるとよく分かるが、遺伝子というヤツは実に律儀に受け継がれていくなあと、悲しい気持ちとともに確信させられるのである。