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髪結いの亭主

髪結いの亭主 [DVD]

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床屋の女主人に一目ぼれしたオッサンがいきなり求婚するっていうのは、ありそうでなさそうで、まあギリギリあるかもしれない話ではあるけれど、2回目にきたときにオーケーするっていうのは、男がお金持ちとかイケメンとかいうならまだわかるが、女が美人で男が初老の甲斐性なしという設定では、「ありえない話」である。

そして、そんなしょぼい男との暮らしを女は楽しそうに過ごし、最後には「幸せだから幸せなときに死ぬ」っていうのはもっと「ありえない話」である。

そんな映画の意味を考えようとしても最初わからなかったけれど、この映画をファンタジーと考えれば気持ちが落ち着く。アクションもサスペンスもないから、この映画を「芸術映画」と勘違いしてしまったけれど、「ファンタジー映画」だと見切ってしまえば何の不思議もない。歳をとってなんの取り柄もないしょぼくれジジイという観客にとってのファンタジーなのである。そういう客は多くはないけれど、いま若くてカッコいい男の子もいずれほとんどがしょぼくれジジイになるので潜在的観客も含めると商業的に成り立つのかもしれない。