ムーン・パレス

ムーン・パレス (新潮文庫)

ムーン・パレス (新潮文庫)

訳者あとがきでは「この小説のはじめの百ページは、(略)絶品の青春小説になっている。」とある。だけど、僕には、キティ・ウーが出てくるまでの最初の70ページは退屈だった。

それが、キティが出てきてからはそれなりに面白い青春小説になり、トマス・エフィングが出てくると「青春小説」から離れるけど物語自体は面白くなり、バーバーが出てきたときは最初蛇足っぽい感じがあったけど、読み進めるとそこには重要なネタが仕込んであって、全部を通しての僕の感想は、「ポール・オースターは話が上手いなあ」というものです。