身の上話

身の上話 (光文社文庫)

身の上話 (光文社文庫)


もともと佐藤正午の文章が好きだし(佐藤正午の作品が好き、とは言わないが)、文庫の帯に「ダカーポ最高の本!2010国内ミステリー第1位」なんて惹句があったものだから買ったのだが、「ダカーポ」の選者の香山二三郎杉江松恋なんて人はまったく知らない人であって、そんな人たちが選らんだものなんて信用するんじゃなかった。というのは言いすぎで、あいかわらずの正午節(と、いま名付けました)はやっぱりどこかしら惹きつけられて、でも、読んでしまうとたいして中身はなかったなあ、というのがいつもの感想。結局、何冊読んでも、処女作の「永遠の1/2」が僕にとっての正午ベスト1なのであった。にしても、「初めての」という意味でなぜに「処女」という言葉が使われるのだろう。処女航海とか。恥ずかしくないのか、日本語。
永遠の1/2 (集英社文庫)

永遠の1/2 (集英社文庫)