我らが少女A

4月から読み始めたのがこの小説のどこらへんだったのか、3月までのことを知らないので、分からない。

だから、今日、毎日新聞の連載が終わったのが唐突に感じてしまうのも、3月までの分を読んでいないからなのか、そうじゃないのかも僕には分からない。

少なくとも4月以降は、それほど劇的な展開もなく(上田朱美が栂野のおばあさんから手紙をもらっていたことが判明したのが、どうやら重要ななにかだったようだが、それも3月までの伏線を知らないと理解できないことのような気がする。)、何も謎が解けぬまま、いきなり小説が終わった。

高村薫の小説を読んだことはなかったけれど、ときどき彼女が書いた評論みたいなものを新聞とかで読むと、とても分かりやすく、また的を射てもいて、好ましい文章だと思っていた。それで、この人の本を一度はちゃんと読もうと思い、TSUTAYAで文庫をチラ読みなどすると、なぜか読みたくなるものが見つからないのである。

今回の「我らが~」の文章も、味があるというか噛みごたえがあるというか、内容は兎も角、文章自体に魅力があって好きだった。けど、本屋に行ったら、やっぱり高村薫は買わないんだろうなあ、オレ。

 

シャルロッテ・ペトリ・ゴルニツカとニリマ・グルラジャニ

シャルロッテ・ペトリ・ゴルニツカは経済協力開発機構の開発援助委員会議長で、ニリマ・グルラジャニはイギリスにある海外開発研究所の研究員である。その情報は、今朝の朝日新聞を読んで初めて知ったものである。

別に彼らの仕事に興味があったわけじゃない。自分の脳ミソがいまどれくらい腐っているか知りたくて、覚えにくい彼らの名前を記憶するのにどれくらい時間がかかるか試しただけだ。

それは20~30分かかったが、ここ数年の私の頭のボケ具合はかなりのスピードで進んでいるという自覚があったので、ショックを受けることはなかった。

そして、この文章を書いた後にまた思い出せるかチャレンジしたら、案の定、まちがってしまった。もちろんショックはないけれど、少しだけ哀しい気持ちにはなった。

 

ひとの言うこと信じちゃあかんな。

どこかで誰かが激賞していた「バタフライ・エフェクト」。たいして面白くなかったのは、まるっきりアイディアがアニメ版「時をかける少女」だったから。

過去に戻ってやり直す。何度やり直しても、直したところじゃないところに綻びが出る。二つの映画は、場所や人物が違ってても、アイディアはいっしょ。

でも、「バタフライ・エフェクト」は「時をかける少女」より先に作られてるんだから、先にこっちを観てたら違う感想になっていたかしれない。それこそ、過去に戻ってやり直さないと分からないんだけれど。

能年玲奈は天然の天才だ。

「半分青い」の総集編。

まるで能年玲奈にあて書きしたような主人公を、永野芽郁が代役で演じてるようにしか見えない。

これが能年玲奈だったら、(永野さんには悪いけれど)もっと面白かっただろうなと思う。

それほど、「あまちゃん」のときの能年玲奈はスゴかった。

そしてそれは能年玲奈の演技力というよりは、彼女がもって生まれた魅力なんだろうなと思う。そんな類いの才能は、たぶん一瞬しか輝かない、刹那的で残酷なものだろうとも思うけれど。

「ゲット アウト」アリソン ウィリアムズ

 

 

アカデミー賞脚本賞をとったってことで借りたけど、見終わって思うのは、そうね、作品賞は無理ね、これじゃってことと、でも、ばっさり捨てるには惜しいな、この作品、ってことで、脚本賞がちょうどピッタリ、っていう納得をしたのでした。

それと、主人公の彼女役のアリソン・ウィリアムズがとっても好み。美人だけどちょっとエラが張っててザンネンって顔が、なぜか僕の心をそそるのです。

IR法(別名カジノ法)成立

カジノ法>成立 通常国会が事実上閉会(毎日新聞https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180720-00000103-mai-pol

野党はギャンブル依存症を心配し、与党は大丈夫だと反論する。

ギャンブルなんだから大丈夫なわけがない。当たり前のことだ。だけど、だからダメと言う気は僕にはない。

なにか物事を決めるとき、一万人が幸せになっても一人が不幸になったらそのアイデアを廃案にするのか、一万人が幸せになるんだったら1人ぐらい不幸になる人間が出ても仕方ないと考えるのか、IR法って、結局そこなんだと思う。(IR法に限らないけれど)

 

人によって価値観は違うのだから、どっちが正解とも言えない。だけど、どっちかに決めないといけないので、民主主義では多数決で決めている。

セブン殺人事件

文庫の帯に、「書店員が選んだもう一度読みたい文庫ミステリー部門第1位」とある。この本自体に文句を言うつもりは毛頭ないが、いろんな文学賞やらなんやらでお客に買わせよう買わせようとするのは、読んでから読んでよかったと思える本だけにしてほしい。繰り返すが、この本に恨みがあるのではなく、こんなランキングを考えた人間に、「どこが?」と言ってやりたいだけなのである。

スターウォーズ 最後のジェダイ

 

 

SWエピソード8。

スターウォーズだから観たけど、スターウォーズじゃなかったら観る価値なし。あまりにもストーリーが稚拙すぎる。

悪の親玉のやられ方があっけない。今までのSWなら、カイロ・レンの狙いなんかお見通し、だまされたフリしてだます、がフツーだったはず。EP8にもなればもうひとひねり、ふたひねりあるかと思ったら、ひねりがないどころか当たり前以下の展開だった。

DJの裏切りも、監督は観客をあっけにとらせようと意図したのだろうけれど、そこは、逆にフツーの展開にして、胡散臭いDJが難解コードをあっぱれ解読して、「やったー!」って、観客に雄叫びあげさせる場面(それってベタなんだけど)にすべきでしょう。

小型デス・スターに特攻しようとするフィンをローズが邪魔する場面も、観ている方は欲求不満しかない。フィンを助けつつ、ローズの愛情に共感できる別のやり方があったはず。もうちょっと頭使って脚本をかいてほしい。フィンがたすかったすぐあとに、レジスタンスの基地がデス・スターの砲撃を受けて、ローズの行為が「なんだったの?」ってなってしまってもいる。

ほかにもたくさんクエスチョンマークがあるけれど、あと一つだけ言わせてもらうなら、主人公のレイの存在感のなさ。僕的にはレイの顔はすごい好みなんだが、映画の中で魅力を発揮できていない。

もう、こんななら、エピソード7から先は作らないままにして、何十年か後で、「スターウォーズはほんとは9部作だったけど、まだ完成していない」って、サグラダファミリア教会みたいに伝説にしてしまった方がよかったと思う。