二重生活

 

二重生活 [DVD]

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タイトルは原題の「浮城謎事」の方がカッコイイ。「浮城」の意味が分からないし(地名?)、全体の読み方も分からないけど(素直に読めば「ふじょうめいじ」だけど…)、「悲情城市」みたいでカッコイイのである。(同じ漢字四文字でも、「世露死苦」はカッコ悪い)

内容は、映画の煽り文句によれば、「メロドラマ・ミステリー」だそうである。そんな言葉は初めて聞いたけど、観てみたら、まあ合ってはいる。

特に芸術性や社会性が高いわけではない。どちらかと言えば、エンターテイメント作品と言えなくもないが、「エンターテインメント」という言葉の持つ「楽しい」とか「娯楽」といったイメージからはこの作品は遠いところにある。だからこその、「メロドラマ・ミステリー」なんだろう。

で肝心のストーリーだが、最初はいくつかの謎(それはある登場人物が別の登場人物に対して隠していることと、監督が観客に隠していることの両方)のために、ミステリアスな雰囲気に満ちている。

それも、種明かしされるにつれてだんだんとミステリー色が薄れ、最後はただのメロドラマで終わる。

ということで、この映画は、「メロドラマ・ミステリー」ではなく、「ミステリー・メロドラマ」なのである。

ローグ ワン

 

 

スター・ウォーズ史上最高傑作とかなんとか、TSUTAYAに煽り文句が並んでいましたが、観た感想としては、看板に偽り有りと言っていいでしょう。決して詰まらない訳じゃありませんが、「傑作」は言い過ぎです。どちらかと言えば、シリーズの中では地味な部類に入るかもしれません。

そもそも、観客は、デス・スターが爆破されることを知っているのですから、その前日譚に新鮮味なり意外性を感じるためには、相当なインパクト(登場人物のキャラだったりストーリーだったりこれまでなかったような画像だったり)がないと無理に決まってます。でも、本作にはそれはありませんでした。

なので、単品の映画としては特に悪くはありませんが、スター・ウォーズシリーズの中で特筆すべき作品にはなりえないと思います。

法に触れる事

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山口敬之氏本人が言うように、彼は「容疑者でも被疑者でもない」のだから、失礼があってはならないけれど、釈然としないところはある。

彼は「法に触れる事を一切していません」と言うが、我々が知りたいのは、彼が彼女(詩織さん)に何をしたのかであって、それが違法なのかそうでないのかはそのあとの話である。

それなのに彼は、「社会制度上の判断を尊重するため」と称して、「本件の内容に関する個別の質問にはお答えしていません」と言う。言ってる意味は分からないが、答えたくないなら答えなくていい「権利」があるので、その点について彼を責めることはできない。

ただ、彼はこうも言っている。「係争中の案件について片方の主張を一方的に取り上げ、容疑者でも被疑者でもない私を犯罪者扱いするような報道に対しては、しっかりとした措置をとる所存です」。

彼自身は「個別の質問にはお答えしていません」なのに、「片方の主張を一方的に取り上げ」るのは不公平だと怒っている。つまり彼は、「自分(山口)が黙っている以上、相手(詩織さん)が言うことを記事にしてはいけない」と言いたいのだろうか?

もちろんマスコミたるもの、一方の言い分だけで「事実」や「真実」を創作することは許されないが、今のところそこまで偏った報道はされていないと思う。

マスコミに対する不信というより、山口氏の虚勢あるいは不安が言わせたような気がする。

帰ってきたヒトラー

 

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この映画の面白いところは、ヒトラーそっくりの人物を街に出し、通行人とか食事している一般人と話をさせていることだ。

ただ、ヒトラーが相手をしている一般人が、ほんとうに「一般人」なのか、「一般人」を演じている俳優なのか、その判別が難しい。

ほんとうの「一般人」の場合、その人が発する難民や移民に対する差別的意見を聴きながら、ヒトラーを演じている俳優さんが、「僕はタイムスリップしてきたヒトラーという設定なんだから、相手に同調したり、もっと過激な発言で返すべきなんだけど、それで相手を喜ばせるのは僕の信条に合わないし、そもそも僕がウソついてるってことがバレたら激怒されそうだし、どの程度話にノッたもんだろう」と探りながら演じているように見えて、気になってしょうがなかった。

例えば、NPD中央本部でのやり取りは、ほんとうにアポなしでTVクルーが押しかけたように見え、ヒトラーそっくりの変人をうまくあしらえない党首が情けなくって、NPDは支持率を落とすに違いないとか妙な心配をしたけど、ネットで調べたらこのシーンは俳優が演じているらしく、どうりでヒトラー役の俳優が今回は堂々と演じてたなと納得。

たぶん、ほんとうに「一般人」をそのまま(あるいは有名人を本人役として)撮ったシーンもあるんだろうけど、本人があとで映画を観たら、カットしてほしい人も多いだろうなあ。

騎士団長殺し

 

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

 
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

 

 

最後まで読むと、〈第2部終わり〉とある。これは、第2部が終わっただけで続きがありますよということなのか、第2部のここで完結ですよということなのか、どっちなんだろう?

どっちにも受け取れるところが、この作品の特徴なんでしょう。つまりは、これで話が終わってもおかしくないし、続きがあってもおかしくない、という、どっちでもいいような作品だっていうこと。

もっとはっきり言えば、村上春樹は終わったということ。

タイトルの「騎士団長殺し」を目にした時は、これまでとなんか雰囲気違うぞって、ちょっと期待もあったのだけど、中身を見れば、な〜んだ、これまで書いてきたことの再利用というか自家製パロディというか、つまりは作家の才能が尽きた後の哀しい残骸でしかありませんでした。

井戸の話は「ねじまき鳥クロニクル」で出てきた(と思う)し、ちょっと変わった美少女は「1Q84」で出てきた(と思う)し、異界の地下は「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」で出てきた(と思う)し、これまでの作品の使い回し以上のものがない。

誓って言いますが、私は、19か20の頃、「羊をめぐる冒険」を読んだときに、「こんな小説があってもいいんだ」という強い衝撃を受けました。それまで読んできた小説(太宰とか大江とか芥川とか森鴎外とか)とはまったく違う新しさに、ほんとうに驚いたのです。 

それからというもの、村上作品は翻訳物を除けばほとんど買って読んでいます。つまりは大ファンと言ってもいいくらいの私ですが、はっきり言ってもう、村上春樹は見限ります。

おそらく村上春樹作品で読むべきものは、ギリギリのところ、「ねじまき鳥クロニクル」(これも第2巻は余計ですが)までだったのだと思います。それ以降の作品は、言ってみれば、「晩節を汚す」といった態のものでしょう。

私のこの拙いブログが村上さんの目に触れることはありえないでしょうが(だからこそこんな失礼なことを書き連ねているのですが)、もう一度、震えるような感動作を読ませてほしいと、その可能性が薄いと思いつつ、願って止みません。

 

村田諒太 判定負け

WBA世界ミドル級王座決定戦、対エンダム戦を2対1の判定で負けた。

会場ではブーイングこそ起きなかったものの、TV越しにも納得できない雰囲気があふれて見えた。

わたしも村田が勝ったと思っていたので、判定に不満というより、なんで?という疑問の方が大きかった。

村田がエンダムに、ダウン1回と、ダウン寸前のダメージを何度か与えたのに対し、エンダムは村田にそれほどのダメージを与えることはできなかった。(少なくとも私にはそう見えた)

たしかにエンダムは打たれ強く、大きなダメージの後もすぐにパンチを返したり、軽やかにステップを踏んだ。

ボクシングがKOで決着しなかったとき、ラウンドごとのポイントの合計で判定することは知っている。素人の身で言わせてもらえれば、最終ラウンドまでにKOで決着しなかった場合、そのまま試合を続けたらKOさせることができるであろう方を勝者にすべきではないかと思うのだが、とにかく今のルールではラウンドごとに「よく戦った」方がポイントが高く、その合計点が多い方が勝者になる。

うまく言えないが、おそらくは、村田がエンダムにダメージを与えたラウンドより、エンダムが上手く戦ったラウンドが多かったということなのだろう。

たぶん村田も、勝者がコールされる直前まで自分が勝ったと信じていたに違いない。

だからこそ村田は、これから、戦い方を変えなければならないと気づいたと思う。相手をKOして勝つための戦略に絞るのか、KOできないときにポイントで勝つためにどうするのか。

それにしても、3人のジャッジで評価が分かれるって、どういうことなのって思う。ジャッジの判定能力の問題だとしたら、やるせない。

 

 

ポケモンGO撤退

レベル24にやっと到達したら、次のレベルまで15万XPが必要ってことで、こんなこと続けてなんになるんだろうという、大方の人が気付くであろうことにやっと気づく。

暇つぶしにはなったけど、こんなこと(ポケGO)でヒマを潰しちゃもったいない。

 

ようこそ、わが家へ

有村架純が可愛いのでついつい見始めてしまったら、ネタ的にもストーリー的にも驚きはないのだけど、最後まで見ないと落ち着かないので、どうせ最後まで見たって大して面白くはないと予想はしつつ、結局最後まで見て、やっぱり大したことはなかったのでした。